病理検査室

病理検査とは、患者さまの身体から採取された組織や細胞からガラス標本を作製し、これを顕微鏡で観察して病気の最終診断(病理診断)を行うとても重要な検査です。その結果は手術における切除範囲や病気の治療方針、今後の経過を予測するのに役立ちます。
当院では平成25年より通信回線を利用し遠く離れた施設と顕微鏡画像を共有できるシステム(デジタルパソロジー)を導入しました。これにより、遠隔病理診断や他施設とのカンファレンスが可能となり病理診断の質の向上に貢献しています。

デジタルパソロジー装置

細胞診断

尿や喀痰、婦人科膣粘膜、乳腺・甲状腺針穿刺など、採取された細胞のすべてを顕微鏡で観察し、がん細胞(悪性)などを見つけ出す検査です。患者さまにとって負担が少なくスクリーニング検査に適しています。

全自動染色装置

生検組織診断

治療方針を決めるために、胃、大腸、肺の内視鏡検査を行った際に病変の一部をとったり、乳腺や皮膚などにできものができたときにその一部をメスなどで切りとったりして、その組織を標本にします。これを病理医が顕微鏡で観察し、どんな病変か最終診断します。

組織を顕微鏡標本にするための作業(ブロック作製)

手術で摘出された臓器・組織の診断

摘出された臓器や組織は病理医が病変の部位、大きさ、性状、広がりを確認し、必要な数だけ切り取り標本を作成します。どのような病変がどれくらい進んでいるか手術でとりきれたか、追加治療が必要か、がんの場合は悪性度や周囲に転移がないかなどを臨床医に提供します。

組織を顕微鏡標本にするための作業(ブロックの薄切)

免疫組織化学的診断

多種の抗体試薬を用いて、がんの種類や悪性度、どの臓器から発生した病変か、また、抗がん剤の適応などを調べます。

全自動免疫染色装置

手術中の迅速診断

病変が身体の深い部分にあるため手術前に生検できなかった場合、あるいは、手術で病変がとりきれたかどうか調べたい場合があります。このような時は手術中に病変部を採取し速やかに病理診断を行います。執刀医は病理結果をもとに手術方針を決めます。

術中迅速診断標本作製装置

病理解剖

ご遺族の承諾のもとに病死された患者さまのご遺体を解剖させて頂くのが病理解剖です。生前の診断は正しかったのか、どのくらい病気が進行していたか、適切な治療はされていたか、死因は何かということを診断します。また、解剖結果が蓄積されることで医学の進歩につながります。