消化器病学会・消化器内視鏡学会・肝臓学会などの専門医・指導医を有する医師を含め計６人が消化器内科に所属しています。当科は、がん診療連携拠点病院の中核診療科としても消化器がんの診断と治療を担っており、最新の内視鏡治療やIVR治療・がん化学療法を積極的におこなっています。また、他職種カンファレンスやキャンサーボードを通じて、外科・放射線治療科などの他科医師や他職種との連携を積極的に行い、説明と同意の下患者さんに最も適した治療を選択していただけるよう配慮しております。なお、当院は日本消化器病学会および日本消化器内視鏡学会の認定施設であり、消化器病専門医ならびに消化器内視鏡専門医の育成にも携わっています。

上・下部消化管内視鏡検査・超音波内視鏡・逆行性膵胆管造影（膵臓、胆管、胆嚢）等、早期がんを発見するための内視鏡検査ならびに治療に積極的に取り組んでいます。消化管領域では食道・胃・大腸等の早期がんに対しESDをはじめとした低侵襲な内視鏡的治療を行っています。また、分子標的治療薬や免疫療法を組み合わせたがん化学療法や炎症性腸疾患の治療など、常に最新の治療法を取り入れるべく努力しています。胆膵領域では総胆管結石に対する十二指腸乳頭切開術および胆管狭窄に対する内視鏡的治療や経皮的な胆道ドレナージ術、さらに超音波内視鏡下穿刺術（EUS-FNA)を応用したinterventional EUSによる診断・治療も日常的に行われており、これまで以上に正確な診断・低侵襲な治療が可能となりました。 肝臓領域では肝硬変および肝癌発症予防を目的とした、B型肝炎ウィルスに対する核酸アナログ製剤、C型肝炎ウィルスに対するDAAｓ製剤によるIFN-free治療を積極的に行っています。また、肝癌に対してはTACEおよびRFAによる局所療法、進行・多発肝癌に対しては肝予備能に応じて肝動注化学療法や分子標的薬を用いた治療を行い、予後の延長に取り組んでいます。

がんゲノム外来は、次世代シーケンシングという技術を用いて、がんの遺伝子情報を解析し、より個別化された治療を提供するための専門外来です。当院は2023年11月からがんゲノム医療連携病院に指定され、胆振地区で唯一、がん遺伝子パネル検査が可能な施設となりました（2024.09現在）。

がんゲノム医療とは？

がんは細胞に遺伝子変異が生じることで発生します。がんゲノム医療では、患者様のがん細胞の遺伝子情報を詳細に解析し、がんの種類やその特性に基づいて、最も効果的な治療法を選択します。このアプローチにより、これまでの標準的な治療に加えて、より個別化された治療を受けることができる可能性があります。

対象となる方

・標準治療を受けているが、再発または進行がみられる方
・希少がん、または標準的な治療方法が確立されていない固形がんの方（現在、血液腫瘍は該当しません）

外来の流れ

1.初診予約
まずは現在の主治医より当院のがんゲノム外来をご予約いただきます。

2.診察・説明
がんゲノム担当医が患者様の病歴やこれまでの治療内容をお伺いし、がんゲノム医療の内容をご説明します。

3.遺伝子検査
過去の手術や生検組織を確認し、検査会社へ提出します。組織量が足りない場合や検体が3年以上前のものの場合、再生検もしくは血液での提出となります。結果の解析に関しては、がんゲノム医療拠点病院である札幌医科大学とともに行います。

4.結果のご報告
検査結果をご説明いたします。

ご相談・ご予約について

がんゲノム医療に関して、お気軽に当院までお問い合わせください。私たちは、患者様が安心して治療を受けられるよう、サポートいたします。

医療機関の皆様へ

医療機関を介しての予約となりますので、医療機関の皆様は以下より「受診申込書」および「各書式」のダウンロードをお願いいたします。
がんゲノム外来（医療機関の方々へ）