診断内容
① 組織診
生検あるいは手術等で採取された検体から、肉眼所見や臨床情報を元に病理標本(プレパラート)を作製し、病理診断を行っております。診断の対象となる臓器や疾患は多岐にわたりますが、地域がん診療連携拠点病院ということもあり、がんに関連した症例が多く、良悪性の判別に加え、主に組織型や進行度について診断しております。病理診断の結果がその後の治療方針に重大な影響を及ぼす可能性もあり、癌取扱い規約や専門書を適宜参照する他、判断の難しい症例に関しては専門家の意見を伺う等、正確で適切な診断を心掛けています。
② 細胞診
吸引や擦過などにより採取された細胞から標本を作製し、個々の細胞の形態や構造から診断を行います。より低侵襲で検体採取が可能といった利点も多く、組織診とともに重要な役割を担っています。
③ 病理解剖
不幸にして亡くなられた患者さんに対して、ご家族の同意の下解剖を行わせていただき、死因や病変の広がり、治療効果等について検討します。画像診断の発達等により件数は減少傾向ですが、解剖を通じて初めて明らかになる事柄も多く、現在でもその意義は失われていません。