
肥満とは、太っている状態のことを言い、BMI [体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)]が25以上の場合に当てはまります。一方、肥満症とは単に「太っている」だけではなく、肥満に伴って健康障害(合併症)がある、または健康障害を生じるリスクが高い状態を言います。すなわち、肥満症の方は心筋梗塞、脳卒中、腎臓病、がん、関節障害、睡眠時無呼吸症候群などを発症する危険性が高く、治療を必要とする状態です。
肥満は「意思が弱いからなる」と思われがちですが、それは間違いです。遺伝的な体質に加え、現代の社会生活(車社会、食の手軽さ、ストレス)などの環境要因が大きくかかわっています。
これらは、なかなか自分ではコントロールできないものです。

肥満症の治療目的は、内臓脂肪を減らし、健康障害を予防・改善することです。その結果として、日常生活の質(QOL)の向上、健康寿命の延伸が期待できます。
まずは半年間、無理のない方法で食事・運動を見直します。自己流の食事療法ではなく、当院では専門の管理栄養士が個別指導を行います。一人ひとりの生活スタイルに合わせて、無理なく続けられる食事療法を提案します。また、体成分分析装置(InBody)を用いて、体脂肪量や筋肉量の変化を測定して効果を確認していきます。

食事・運動療法を半年以上続けても十分な効果が得られない場合には、薬物療法を行います。2025年から新しい肥満治療薬(週1回の注射)が使用できるようになりました。これまでの薬物治療と比較すると減量効果が高いことが報告されています。糖尿病治療薬としても使用されている薬ですが、満腹感を高め、食欲を抑える効果があります。当院では、適切な管理の下で使用できるように体制を整えております。
副作用や使用できない場合もありますので、担当医師とよく相談していただきます。

高度肥満症(BMI 35以上)で、薬物治療の効果が見られない場合には、胃の一部を切除する手術(スリーブ状胃切除)などが選択されることもあります。当院では行っておりませんので、札幌医大病院、北大病院などの専門施設を紹介します。
かかりつけの医師より当院地域医療連携室に受診予約をしてもらうことになります。
医療機関向け説明はこちらをご確認ください。