がんは、現在日本人の死亡原因の1位で、毎年30万人以上の方が、がんで亡くなっています。一生の間に、2人に1人が、がんにかかり、3人に1人が、がんで亡くなります。
一方で、がん医療は進歩しつつあり、がんと診断されても、治る可能性は半分以上となっています。膵がんをはじめ、難治性のがんもありますが、早期に発見し治療を開始することで治療成績はさらに改善すると考えられます。
無症状の人を検査し、がんを早期発見し、適切な治療を行い、がんによる死亡を減少させることががん検診の目的です。
がん検診の流れとして、検診により異常のない人は次回の検診へ回ります。異常のあった方は精密検査を受けていただき、精密検査により異常のなかった方は次回検診を受けていただきます。精密検査でがんと診断された方が治療を受けることとなります。
がん検診を行うことで、早期に発見でき、がんによる死亡が減少することが明らかになっているものとして、胃がん検診、大腸がん検診、肺がん検診、女性特有のがんである乳がん検診、子宮がん検診があります。
がん検診は、平成24年6月に見直された、国の「がん対策推進基本計画」のなかでも取り上げられております。
全国のがん検診受診率は上昇傾向ですが、受診率は20~30%にとどまっています。計画では5年以内に50%以上を目標としています。
北海道、苫小牧でも、全国と比べると、がんの種類によりばらつきはありますが、同程度です。
受診率向上のため、市民に対する啓発活動とともに、平成21年からは女性特有のがんである乳がん、子宮頸がんに対して、平成23年からは大腸がんに対して一定の年齢の方へ、市町村から無料クーポンが配布されています。
苫小牧市では、がんなどの早期発見・早期治療のために検診を行っています。
検診は市内の病院・医院、保健センター、町内会館(検診バス)と北海道対がん協会札幌検診センターで受けられます。実施日・時間・実施会場などは市のホームページ等で、ご確認ください。
当院では健診センターにて各種がん検診に対応しております。
また、2012年度からは、PET検診も開始いたしました。
乳がん検診では、NPO法人日本乳癌ピンクリボン運動が行う、ジャパンマンモグラフィーサンデー(毎年10月第3日曜日)に参加しています。